新しいWordPress「Calypso」のインストール手順と動作(キャプチャ込み)の紹介。
画像はIntroducing the New WordPress.comのキャプチャ
Node.jsでフルリプレイスされた新しいWordPressのCalypsoをインストールして動作させる所まで試したので記事にします。所要1時間ぐらいです。
Calypsoの特徴はTechCrunchの以下記事に良くまとまっています。プログラマとしても興味深いですし、最近はコンテンツマーケティングの記事を大量に書いているのでライターとしても興味深いです。
インストールの流れ
Ubuntu14.04にCalypsoをインストールします。
$ lsb_release -a No LSB modules are available. Distributor ID: Ubuntu Description: Ubuntu 14.04.1 LTS Release: 14.04 Codename: trusty
Calypsoの設置手順は以下URLにあります。
https://github.com/Automattic/wp-calypso/blob/master/docs/install.md
CalypsoはGitHubで公開されています。ライセンスはGNU GPL V2です。公開されてすぐですが3,500を超えるスターが付いていて、イシューとプルリクエストの活発さからも興味関心の高さが見えます。
まずは設置手順に沿って、gitを最新にします。
$ sudo apt-get install python-software-properties $ sudo add-apt-repository ppa:git-core/ppa $ sudo apt-get update $ sudo apt-get install git $ git --version git version 2.6.3
node.jsも最新にします。
$ sudo add-apt-repository ppa:chris-lea/node.js $ sudo apt-get update $ sudo apt-get install nodejs npm $ node -v
hostsファイルにローカルアクセスするドメインを追加します。
$ sudo vi /etc/hosts 127.0.0.1 calypso.localhost
Windowsの中の仮想環境でUbuntuを動かしているのですが、Windowsと共有しているフォルダ内でビルドするとフォルダパスが長すぎるとエラーになりました。そのためWindowsの制約を受けないよう/tmpに移動してビルドします。
$ cd /tmp $ git clone https://github.com/Automattic/wp-calypso.git $ cd wp-calypso $ make run
最後に以下行が表示されていれば起動に成功しています。http://calypso.localhost:3000/にアクセスしてコンテンツ執筆プラットフォームを楽しみましょう。
READY! You can load http://calypso.localhost:3000/ now. Have fun!
Calypsoの動作を見てみる
URLにアクセスすると、まず認証が求められます。ここで接続してみるブログのhttp://scripta.jp/blogはWordPress.comで作られているのでWordPress.comで認証します。
WordPress.comの認証画面に来ました。ここでログインすると元のhttp://calypso.localhost:3000/に戻ります。
WordPress.comから戻ってきました。MySiteから管理しているサイトの情報を見てみます。
ローカルで動いていますがAPI経由でWordPress.comから情報が取得できて正常に動作しているのが分かります。余談ですがWordPress.comのプレミアムプランを使ってサイト構築するの楽なのでおススメですよ。
各機能が問題なく使えます。元々のWordPress.orgの管理画面にも左下のメニューから移動できます(ローカルではなくWordPressのサイトに移動します)。
ブログ記事の投稿画面もこのように問題なく使えます。
まとめ、これからの進化が楽しみ
今まではWordPress.comの管理画面にログインして記事編集を行う必要がありましたが、Calypsoが成長して行くとタブレットやアプリから出来る幅が大きく広がりそうです。
WordPress.orgの管理画面はもっさり遅いという印象が強いですが、これと比べるとCalypsは快適に動作します。API経由なのでかえって遅いのかなと思っていたのですが、そんな事は無かったようです。
最近登場して一気にスターダムに駆け上がったDockerやAnsibleもGPLで公開されています(GPL V3だったはず)。企業が自社プロダクトをGitHubで公開して活発なコントリビュートを集めたい場合にはMITやApacheを選択するよりもGPLを使うケースが多いようです。
技術的にもNode.jsでReact.js + Fluxを使ったシングルページアプリケーションと今風なので実装を見ていじってみるのも楽しそうです。
各リンク
最後に
質問などあればコメント欄にお願いします。直接質問やメッセージを送りたい方はTwitter宛に連絡もらえればと思います。